かつて、一人のイギリス人女性旅行家が、この置賜の地を「東洋のアルカディア（理想郷）」と讃えました。 四方を山々に囲まれ、どこまでも続く青々とした稲田と、豊かな果樹園。そして、そこで懸命に働く人々の姿。 私たち赤湯殖産舘は、この言葉を、この土地で農業に携わるすべての人々への、最大の賛辞だと考えています。

しかし今、その美しい理想郷も、人手不足や後継者問題といった、時代の大きな変化の波に直面しています。 「この先も、この土地で農業を続けていけるのだろうか」 そんな不安の声を、私たちは幾度となく耳にしてきました。

ある人は「伝統を守るべきだ」と言い、ある人は「新しい技術を取り入れるべきだ」と言います。 私たちは、そのどちらか一方を選ぶ必要はない、と考えています。

スマート農業とは、伝統を捨てることではありません。 それは、あなたが長年培ってきた経験と勘という、何物にも代えがたい財産を、データという「客観的な目」で裏付け、さらに輝かせるための「新しい道具」です。

スマート農業とは、人に取って代わるものではありません。 それは、あなたを日々の重労働から解放し、もっと創造的で、もっと人間らしい、豊かな時間を生み出すための「新しい選択肢」です。

　赤湯殖産舘は、ただ新しい機械を売っているのではありません。 30年連れ添ったトラクターの修理に心を込めるのと同じ情熱で、ドローンの導入やデータの活用をサポートします。 なぜなら、その根底にある想いは、ただ一つだからです。

この「東洋のアルカディア」の美しい農業を、100年先の未来を担う子供たちへ、最高の形で手渡したい。

その想いを実現するためのパートナーとして、私たち赤湯殖産舘は、これからも皆様と共に、未来を耕し続けます。